『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
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80 第4章 歴史学者も「その論理は自然だ」薩摩斑目家の系統については、新しい方向性がかなりはっきり見えてきた。京都橘氏説は論理的で、以広の孫・惟基が「斑目」を名乗り始めたという見立てを含め、ごく自然な説得力を持つと言えるだろう。だが、その説得力に得心できるのは、私が斑目一族の部外者であるからかもしれない。「斑目」の子孫として伝承の中で暮らす一族からすれば、論理では割り切れない思いが残るのではないか。そう感じて、実は新しい方向性に転換した後も、京都橘氏説への評価を学者・研究者に聞き続けた。最重要の論点への専門家の評価である。ややしつこいほどの繰り返しとなるが、各氏とのやり取りの要点を記しておきたい。

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