『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
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6し、その傾向がはなはだしかった。だから学者・研究者から信頼されにくいようなのだ。自分の専門の時代や事件に関わる系図を研究する歴史学者はそれなりにいても、系図学そのものを専門に研究する学者は現在ほとんどいない。今回、歴史学者を取材していて話を系図に移した途端に、相手の雰囲気が微妙に変わることが何度かあった。系図というものをうっすらとバカにしているというか、なんというか。そんな印象を、二、三人の学者にぶつけてみたら、苦笑いしながら口々に言っていた。「系図は玉石混交がとても激しいですからね」「本物であると信じられてきた系図でも、学者の研究でひっくり返ったものがけっこうありますし」それは、その通りだろう。だが、それだけではないのではないか。

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