『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
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3はじめにる。もう一冊、白河斑目氏の歴史が色濃く残る福島県須賀川市の斑目長作氏(故人)が昭和41年に書いた『斑目家由来について』という著作があるが、文雄氏が「賛同できない論理展開も多い」と批判しているように、理解困難な言及が随所にあって参考にしづらい。このほか、ネット上に二、三件、小説仕立てで斑目四郎が登場する作品があるにはあるが、根拠となる史料自体が存在しないのだから、全くの架空話となっている。「斑目四郎の情報は探しても探しても、全く出て来ませんが、なぜですかね。元々、残っていないということですかね。それとも残っているけど、見つけ出せないだけなんでしょうか」何人かの学者に、そんな愚にもつかぬ質問をしたら、おおむね共通してこんな答えが返って来た。「1000年近く前のことですからね、史料が残っていないんですよ。特にあの時代のものは残っていない。むしろ陸奥話記にたった一言でも書かれている方が不思議なぐらい

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