『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
327/356

325おわりに今回、それに関連して驚くことがあった。原稿の作成段階になって、細部確認のため国会図書館などに足を運んでいた際、ついでに力曠さんの父日仏氏の関連を少し探ってみたことがある。日仏氏の記録自体がなかなか見つからなかったが、やっと一つ見つけた資料の記載にエッ、何だこれはとなった。昭和9年に計画されたニューギニアへの学術調査団派遣を支援する有志約120人のメンバーリストである。考古学などの学者・研究者を中心に華族や政財界、海軍のお歴々の名がズラッと並ぶ中に、宗教界からただ一人だけ「斑目日仏」の名が入っている。そして「副会長」の欄に「新渡戸稲造」の名があるのはともかく、「会長」の欄に「大山柏かしわ」――。即座にHPのビデオ作品の事が頭に浮かび、まさかと思いながら「大山柏」を調べてみたら、当時の考古学の権威であり、大山巌・捨松夫妻の子息であることが分かった。約80年後、力曠さんは新渡戸・捨松と父親のそんな縁など全く知らないまま、ピンポイ

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です