『薩摩斑目家』の歴史
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2「斑目家」の歴史については、すでに「まだらめ会」初代会長の班目文雄・大妻女子大教授(故人)が「東日本斑目家」を中心に「先祖探しの旅―班目氏一三〇〇年史」(岩波ブックサービスセンター)としてまとめている。「斑目家」の始祖は、天皇の信頼厚い軍人として八世紀相模国足上郡にいた君きみこ子尺麻呂にまで遡ることができる、という独自の見解を披歴。その君子から「前九年の役」の軍団司令官を務めた吉きみこ美侯武忠斑目四郎につながる「斑目家」の歴史は、その後「東日本斑目家」系統と「薩摩斑目家」系統に分かれたと指摘している。そのうえで、「1284年も続いた家。由緒ある家柄として、子孫一同胸を張って生きていってよい。『永続』という文字に祝福された幸運の家である。おそらく世界でも稀にみる例であろう」と、子孫の長老として誇らかなエールを一族に送っている。ただ、同著は全280ページのほとんどを、物理的、時間的な理由もあって「東日本斑目家」に割かざるをえなかった。力曠さんはバトンを受けた第二代会長として、「薩摩斑目家」の歴史をまとめることが自分の役目だとも思っただろう―。

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